女性入居者に関する賃貸住宅管理の難しさ

私は小規模の賃貸住宅を経営しております。これに就いて、皆さんに話し意外と思われることがいくつもあり、今時だからかの詮索はここに問わず、若い女性の入居者さんはあまり扱いよくなかったりします。特に本人のプライベートや勤め先などは未知にせよ、借りている四辺の室に対するつきあいは、苦手では済まず困ってしまう場合が多い。一言で説明するなら、とにかく孤立しがち。共通の設備更新などで連絡をしたくとも、誰よりも遅い。


更には本人が雨漏りなど、予期せぬ修繕の依頼をしても、様子見に賃貸住宅オーナーの立ち入りさえ(なぜか)難色を示し、だからと放置しておけば、何日か明かりさえ灯らないのを不審がり、やむなく窓へ近寄り確認したら荷物の影もなく、開錠してみれば夜逃げの積り、でいなくなっている。そうでなくとも中高齢の男性なら気安く立ち入ってもその時に室内が確認可能ですが、それもはばかられるまま退去時にやっと初めてみた途端、とんでもないごみ屋敷状態になっているとか。


そんな中で最も困惑したケースは、ごらんのとおりつきあいが希薄すぎ、私の賃貸住宅では他室が高齢・あるいは病弱だったりの中、もしやの孤独死などを回避しうる程度の気配りさえ、決して少なくない女性入居者さんでは無理になっていることかも知れません。そして恐ろしいことですが、以前から肺炎で入退院を繰り返していた高齢の方が、戸口付近で喀血し、その血が共用部の廊下に流れていて、それを知りながら《彼女》は誰にも連絡しない事件さえ生じました。……翌朝、別室の人がその事実を私に報せた頃は手遅れで、既に命はない。賃貸住宅に住まねばならぬ社会事情の以上、せめてこんな事態でも尚、孤立が善いと思わないでくれたなら、拙文の意味もあったでしょうか。

賃貸住宅も十件十色です

田舎から上京し、初めて1人暮らし用の賃貸住宅に住みました。びっくりしたのは東京の賃貸住宅は隣の人の顔すら知らないでいる人が多いこと。ごくまれに玄関先で顔を合わせると挨拶はしますが、お互い顔もよく見ずに形式的にします。田舎育ちの私は都会の近所付き合いの皆無に寂しさを覚えながらも「どうせ賃貸住宅だし、ずっとここに住む訳じゃあるまいし」と思い、その生活が数年も続けばそれが当たり前になりました。都会の賃貸住宅ってこんな冷たいかんじか、と。


数年経ち、結婚して旦那と2人田舎の賃貸住宅に引っ越しました。ファミリータイプの賃貸住宅。田舎の土地柄でしょうか、引越しの挨拶も回り、その後顔を合わせると笑顔で挨拶と時には雑談もします。同じ賃貸住宅でも土地によってこんなにも近所付き合いが変わってくるのかということに驚きました。同じ賃貸住宅に住んでいる人の顔を知っていると、少しくらいドタバタうるさくされても何とも思わないものですね。周りとのかかわりがあると賃貸住宅でも愛着が沸いてくるものです。


数年たち、また別のファミリータイプの賃貸住宅に引っ越すことになりました。そこは3ヶ月に1回住民の会議のようなものがあり、とにかく面倒で更に人間関係が皆ギクシャクしているようなギスギスした雰囲気の賃貸住宅。人間関係の煩わしさに一軒家の購入を検討していたのですが、そんな時に東日本大震災が。原発事故でせっかくの持ち家にも帰れないなどの状況をテレビで見ることになり、改めて賃貸住宅に住むことの身軽さやメリットを考えるきっかけになりました。賃貸住宅は十件十色、隣の賃貸住宅に住んでいたらまた何か違う人生が待っていたと思います。

賃貸住宅に住む二つのメリット

家庭を持つようになると、いずれ子供が生まれることも考えて、そろそろ落ち着いた家に住むことを検討しますよね。その場合、家を買うか、それとも、借りるかというのは判断が分かれるところだと思います。家を買うことにも勿論メリットがありますが、賃貸住宅にも同じようにメリットがあります。自分が思う一番のメリットは、やっぱり、未来がそれほど縛られないということですね。たとえば、外国で働かないかというオファーをもらったとします。


条件が魅力的で仮に家族も前向きになってくれたとしても、家を既に購入してしまっていた場合、その家をどうするのかというのは大きな問題になりますよね。もし、外国で働く期間が決まっているのであれば、その間は誰かに貸そうということでいいかもしれませんが、いつ帰れるかわからないし、場合によっては永住になるということだと、せっかく買った家を手放さないといけません。買った値段よりも安くなるでしょうし、そうなると勿体ないです。


賃貸住宅に住んでいれば、契約を更新しなければいいだけの話ですから、よしじゃあ外国へ行こうと素速く決断することが出来ます。別の誰かにも同様に声が掛かっている場合、すぐに決断できるというのは有利ではないでしょうか。そしてもう一つ、しばらく賃貸住宅に住むことで、本来、家を買うための頭金を運用して増やせる可能性があるというのはメリットですよね。もし、この運用がうまくいけば、ワンランク上の住宅を購入出来るかもしれませんから。